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設計事務所との家作りの足跡

大手住宅メーカーとの攻防

そんなこんなで始まった住宅建築のお話ですが、いきなり難題ですね。

 

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住宅ローン組めるのか?!

前述の通り住宅ローンを1つ持っていますので、そもそも組めるのかって話です。

建築士+工務店のデザインや仕事は大好きですが、小規模なところは独自のローンはないですし、銀行へのコネクションも多くはありません。

そこで「大手住宅メーカーだったら俺をどう見るのか?」を検証してみようと住宅展示場へ。

 

 

 

大手の見解はいかに?!

30以上の住宅メーカーが軒を連ねる住宅展示場へ行きました。木造建築ならとりあえず最初に頭に浮かんだのが住〇林業。冗談半分で突撃しました。

 

対応して頂いたのは新卒5年目くらいの男性スタッフ。押してきます。押してきます。グイグイきます。

そして時々大手HMのプライドが見て取れます。(要は生意気です)時計はロレックスです。(やっぱり生意気です。

 

事情が事情ですので包み隠さずローン残などの状況や年収をお話しました。無理だろうなーと思っていましたが、「全然行けますよ!◯千万位行けると思います」との事。

 

え?え?嘘でしょ?逆に怖いよ!っと戸惑いましたが顔には出しません。ちょっとした安堵感。

 

「審査が通らないのにお話進めて後でごめんなさいではお客様に申し訳ないのでローン審査してみましょう!とりあえずやってみましょう!」と。ハウスメーカーでの建築は第一希望ではありませんが、今のネックはローン。根拠はよくわかりませんが、藁をも掴む思いで審査をお願いしました。

 

必要書類を翌週中に揃えて審査へ出しました。

審査は日本住宅ローン(通称:MCJ)

※どうやら積水ハウス・大和ハウス工業・住友林業・セキスイハイム・日立キャピタルの共同出資により誕生した住宅ローン専門金融機関だそうです。

普通はどの程度で審査が通るのかわかりませんが2週間程度で審査結果が来ました。

 

結果は「融資可」との事。まだ煮え切らない感じではあるが安堵。

 

最初の段階で住〇林業には、「建築士+工務店」の線も考えている事は伝えてあります。

 

建築士さんには、諸事情を説明して第一希望は建築士+工務店、第二希望で住〇林業とこの辺りで伝えました。建築士さんもローンに強いのはHMとご理解頂いたのでしばしお待ち頂きました。この建築士さんは両親の家もやっているので絶大なる信頼があります。

 

ちなみに住〇林業は提案の手付金として5万円かかります。高飛車だなと言う意見も耳にしますが、ここである程度ふるいにかけて本気度を確認するんですね。とても合理的で良かったと思います。彼らには5万円以上の働きをして頂いたし、色々勉強になりました。手付金なしだとあーだこーだ言うのも悪いし、膝と膝を突き合わせた真剣勝負できて良かったです。

 

ここからは早かったですね。ドンドン土地の提案があがってくる。毎日のように来ます。希望は120坪程度の土地だったのですが、希望エリアには55~70坪の土地が多くなかなかピンとくる案件がありません。

 

2区画買いますか?

煮え切らない感じで話は進みますが、土地がピンとこない。そこで担当から提案が「2区画買いましょう」と。60坪程度の土地を2つ地続きで購入して1区画にする作戦です。

 

ただ2区画だと土地の形があまり良くなかったり、予算オーバーだったりといまひとつ。

 

しかし、営業は「ここしかないですよ。このエリアの土地は全て確認済みです。」と土地の決定を迫ります。

 

また「うちのネットワークで見つからないなら絶対に他には出てきませんよ。あとうちで提案した土地に他のHMやご検討中の建築家さんで建てるのはやめて下さい。うちも本気ですから。業界の御法度なんです。」と言います。気持ちはわかるが言い方があるだろ。 (この言葉が後に自分の首を絞める結果になります)

 

とは言え土地探しは彼らに頼ってばかりも居られないので、小さな不動産屋さん数件に希望を伝えて何かあれば連絡を貰う段取りを取っておきました。(しかしこの行動が後々超ファインプレーに繋がるのです。)

 

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ソニー生命の登場

 

そんな時、公私でお世話になっているソニー生命の営業さんと別件の打合せ機会があり何気なく相談したんです。すると「住〇林業のローンが通ったなら、臆する事なく銀行の住宅ローンにトライした方が良いですよ。」と背中を押されました。

 

数日後よし行くかと虚勢を張り、仕事でも取引のある銀行へ相談しました。難色を示されるかなと不安でしたが、支店長まで出てきてご対応頂きました。そしてローン審査をお願いしました。当然ですが決算書3期分も提出しました。会社の経営状況=私の個人の信用ですから当然ですね。

やはり案件が案件なので時間はかかりました。大型連休を挟み約3週間。非常に長く感じました。ただでさえローン持ちなのに、中小企業の経営者ですから社会的信用などありませんからね。

 

で結果は「満額融資可」との事。やったー!ここからいろいろ大きく動き出します。

 

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断り方を考える

こうなると住〇林業への断り方を考えねばなりません。生意気とか散々言いましたが、色々頑張って頂いたのも事実。いざ断るとなると情が沸きます。

 

銀行の融資審査待ちの間も超ゴリゴリ営業でした。銀行の融資がOKになった数日前には営業部長さんを同行した最終判断を迫る打ち合わせがありました。「うちで決めてください。今ならここまでお値引きします!」所謂クロージングってやつですね。

1週間くださいとその場をやり過ごしているうちに銀行融資OKになった感じです。

断らないとーーーーー。

 

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一本の電話

あと数日のうちには断らないとなぁと考えていると知らない番号から携帯に着信がありました。以前土地探しをお願いした小さな不動産屋さんからの電話でした。どうやら120坪の土地を売りたいオーナーが出てきたと。

 

エリアもサイズも金額もドンピシャでした。

 

電話を切り早速調べるとathomeやSUUMO等の大手住宅サイトにも掲載開始されていました。どうやら1週間前から掲載開始になった模様。

妻と相談し現地に下見に行くとかなり好感触でした。ここで決めるかと決断し申し込みをすぐに行いました。

この時前述の住〇林業の営業の言っていた事を思い出しました。

これは渡りに船だと、すぐに営業さんに電話しました。

 

断わりの電話

osm「先日はご提案ありがとうございました。実は建築士さんも同じく土地を独自に探して頂いていたのですが、希望にピッタリ合う土地をご提案頂きまして・・・」

(自分で探した土地だが建築士さんが探してくれたことにした)

 

営業「え?本当ですか?うちの提案済みの土地ではないですか?120坪の土地はありませんよ。昨日も見てましたので間違いないです。ありますか?」

 

osm「ここ1週間くらいで出てきた土地なのですが、大手不動産サイトにも掲載されていますよ。」

 

営業「あーそうですか。調べるので一旦折り返していいですか?」

 

10分後電話がかかってくる。

 

営業「確認しました。確かにありました。あー悔しいなー。全力で探し続けていたんですけどね・・・。」

 

osm「色々ありがとうございました。御社の提案も非常に魅力的だったのですが土地を探して下さった建築士さんの手前もありますので建築士さんにお願いすることにしました。色々お世話になりました。」

 

営業「その土地にうちではダメですよね?上司に掛け合ってお値引き頑張りますので!」

 

osm「いや。貴方が前におっしゃっていた様にもうこれは紳士協定といいますか、駆け引きなしで探して下さった建築士さんお願いしますのでご理解下さい。」

 

かなり粘られましたがお断り出来ました。住宅展示場に行ってから約2ヶ月で住〇林業とはお別れです。たぶん上司にかなり絞られたと思います。でも身から出た錆というか。自戒の念を込めて勉強になりました。

 

とまぁ紆余曲折ありましたが、osmと建築士さんによる住宅設計第二幕の始まりです。

 

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