キッチンの天板が決定
今まで散々osmの好き放題やらせてもらっていました。妻がosmに折れてくれたポイント結構あります。
妻が許してくれたシリーズ
【在来工法のバスルーム】
「掃除するのは私なんだから掃除しやすい方が良いからユニットバスね」掃除をする妻からしたら、タイル目地の掃除が魔物に見えたそうです。妻の方がお風呂掃除の頻度は高いです。週に5日は妻です。しかし在来工法のお風呂を希望したosmの熱意に折れてくれました。
【バスルームのガラスドア】
これもネックは掃除の部分です。「抜け感!抜け感!」と煩いosmに折れてくれました。またガラスドアの浴室はホテルくらいしか経験がないのでスケスケ感が落ち着かないという感じもしたそうです。
【アイアン階段】
彼女は踏板の間が空いているのが嫌だったので、木製の箱階段を希望していました。しかしここでもまた「抜け感!抜け感!」と騒ぐ夫に折れて、アイアンの抜け感のある階段を許してくれました。
【玄関の袖窓】
ここでも夫の奇病である「抜け感病」が発症しました。これも建築家さんの助言や援護射撃があり、妻が折れてくれました。
彼女が譲れない最後の砦
そんな建築にあまり興味のない彼女でもずーーーーーーーっと、許せないものがありました。それがキッチンのステンレスのワークトップです。仕様決めの約10ヵ月間に渡り妻から拒絶されていたステンレスのワークトップ。難攻不落な最後の砦です。
理由はいたって簡単「手垢問題」です。彼女は手垢を嫌います。(誰だってそうだけど)
しかも今回は女の城ともいうべきキッチンのお話です。一筋縄ではいきません。
何かあるとさり気なくステンレスを称賛する意見を言って彼女に同調を求めました。ふらっと入ったカフェでのカウンターがステンレスだったり、ステンレスの冷蔵庫だったり・・・。ステンレスに接するたびに同調を求めました。
しかし彼女の答えは決まって「はいはい。かっこいいよねー。でもうちのキッチンはステンレスはあり得ないからよろしくね。私に黙ってステンレスにしたらぶっ飛ばすぞ!」でした。ヒェ!
彼女を洗脳するべくステンレスをよいしょしても、一向に効果がありませんでした。
回答期限が迫る
キッチン計画が進むにつれて、いよいよワークトップを決めなければいけない段階に入りつつありました。今回のキッチンの面材は無垢材です。無垢材にはステンレスのワークトップがドンピシャに似合ってしまうのです。(あくまでosmの感覚です)
こんな質感最高です。美しい経年変化を期待できます。
「おうオレはosm あきらめの悪い男・・・」
出典:SLAM DUNK
osmもここまでの10ヵ月虎視眈々とステンレスワークトップの覇権を夢見てきました。ここで諦めるわけにはいきません。一縷の望みをかけて、機嫌のいい日の妻にアタックです。
osm「あのさー。キッチンの天板だけどさ。ダメでいいからさ、ステンレスも最後に見てやってよー。」(ドキドキ)
妻「いいよ!そこまで言うなら最後に見てあげるよ。まぁ絶対に採用しないけどな。」
良いんですこれで。見てくれてダメなら諦めがつきます。
早速、キッチンチームにお願いして、デュポン™コーリアン®とステンレスのサンプルを取り寄せて頂きました。
デュポン™コーリアン®は優等生です。野球に例えるならばデュポン™コーリアン®は、.290 22本塁打 80打点は固い感じです。バランスがよく非常に優秀です。しかしこの成績では個人タイトルは取れません。
ステンレスは.250 50本塁打 120打点のポテンシャルがあります。あくまでポテンシャルです。悪いと.230 12本塁打 50打点の可能性も残します。しかしハマれば個人タイトルを取れるくらいの潜在能力があります。
自分から野球に例えておきながら何を言いたいのかわからなくなってきたので話を戻します。
決勝戦
「ステンレスの良さを知ってから切り捨てて欲しい」その一心です。
約5分間のプレゼンだったと思います。人生でこんなに長い5分間をいまだ経験したことがありません。
すると無言の妻が動きます。
ステンレスを濡らし始めました。そして布巾で拭きあげます。続いて、手で擦り始めます。どうやら手垢を付けまくっているようです。そして布巾で拭きあげます。最後に何を思ったか唾をブッーっと吹きかけます。そして布巾で拭きあげます。
沈黙のあとに妻が一言。
「これ良いね。好きにすれば!良い嫁もらったね!」
勝った・・・。勝ちました。放心状態のosm。
良い嫁もらいました。
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